春。

ということで、少し華やかでカラフルな腕時計はないものかとセレクトしたのが、カッパーダイヤルを筆頭に独自のカラーダイヤルを持つ腕時計。

白か黒か。多くの人は腕時計の文字盤の色をそのどちらかでイメージされると思います。しかしヴィンテージウォッチを広く見てみると、意外にもさまざまな色が文字盤に与えられていることに気がつきます。

特にカッパーダイヤルは、鮮やかなサーモンピンクから渋い柿渋色まで、さまざまなトーンの個性を持ったアイテムが揃います。サンドベージュの文字盤は、ホワイトダイヤルのパキッとしたノーブルな印象とは異なる、独特の柔らかい表情が特徴。さらにレアなグレーダイヤルは独特のマットな質感によって、ブラックダイヤルで起きがちな洋服との色合わせの難しさをクリアできたりと、それぞれ異なる立ち位置が面白いジャンルです。あるいはそれらを組み合わせた、いわゆるツートーンカラーの文字盤も見逃せません。

良くも悪くも、基本的に季節感を持たない腕時計。ヴィンテージウォッチとなればなおさらです。大抵はベルトでそれを演出するしかありませんが、あえて当時の時計製造者がその文字盤に込めた「色」への思いを解き明かして、そのカラフルな魅力を再確認してみたいと思います。是非。