いわゆるヴィンテージウォッチと呼ばれる腕時計、とりわけ1940年代において、ミリタリーウォッチとスポーツウォッチの垣根は非常に低く、ほとんど同スペックと言って良い状況でした。
特に第二次世界大戦下のヨーロッパ各国軍でに支給されてた腕時計には、正式に軍からの以来でウォッチメーカーが製造したもの以外にも、防水性や夜光文字盤を備えた民生用の腕時計を時計商から購入し、同様にナンバリングをして支給することも散見されます。
スポーツと戦争。ある種相反するテーマですが、振動や衝撃、過酷な環境に耐える実用性に加え、時計本来の確かな視認性とメンテナンス性を全て確保したプロダクトを生んだプロセスとしてみると、非常に似ていると言えます。
今月はそうした「スポーツ&ミリタリー」がテーマ。クロスオーバーしながらユニークな腕時計を生み出した両ジャンルを、あえて一緒くたにしてみます。そしてミリタリーウォッチについては、ヴィンテージの作法を弁えた上で、細かいウンチクには立ち入りません。今回スポーツを交えてミリタリーウォッチをテーマに持ってきたのもその辺と関係していますが、コレクター目線よりもファッション目線でいきます。