今月のマンスリーコレクションは、ある意味advintageの主力とも言える、30mm未満のケースサイズを持つ小振りな腕時計を特集。この毎月のテーマをやり始めて数年になりますが、記憶が確かならこのジャンルをテーマに持ってたのは多分初めてだと思います。
これは僕がずっと愛用する腕時計。何度かご紹介していますが、僕の好みを凝縮したような腕時計で、28mmというケースサイズが完全に僕の腕にフィットしてしまいました。以前33mmくらいの腕時計もつけていたこともありますが、なんだか自分の腕の肌と時計の面積バランスに違和感を感じ、結局着けなくなりました。他の私物もやっぱり30mm以下です。

このサイズの良さは、いろんなテイストの装いにフィットする点です。僕は日常でスーツを着ることはないのですが、最近は結構ゆったりしたシルエットの服が好みで、ちょっと前は少しタイトめでクラシックな服も着ていました。でも、この腕時計はずっと変わらず寄り添ってくれています。適度なラグジュアリー感もあるので、たまにスーツを着る時もちゃんと役割を果たしてくれる。

 

こういう懐の深さは、ビッグサイズのクロノグラフやパーパスウォッチと呼ばれる男臭いミリタリー・ダイバーズ系の腕時計が持ち合わせていない魅力。多分、現行品ではなくヴィンテージを選ぶ方の多くは、その小振りなサイズに美を凝縮した品の良さに惹かれるんだと思います。
 

ただこうした小振りな腕時計について回るのが、華奢だとか、レディースっぽいという偏見。”小振り=レディースウォッチ”という、誰が決めたのかすら定かでない方程式は捨て去りましょう。特にジェンダーフリーを求めているわけではなく、そろそろもっとニュートラルにU-30の魅力を感じて欲しいと思い、ようやく今回マンスリーテーマに選んでみました。是非。