マルチステップベゼル。
通常、フラットなベゼルが一段付けられたものをステップべゼルと呼びますが、こうした複数段のタイプも散見されます。
ベゼルが複数段に分けられるため一段あたりの幅が狭くなり、より繊細さが強調される。どちらかというとドレッシーな印象。
僕の体感ではシングルとマルチは大体半々で見かけます。質実なシングルステップに対するカウンターバリエーションと言えますが、1930年代から40年代半ば頃までしかほとんど作られていなかったと思われます。
個人的に華麗なマルチステップはデザインに奥行きがあって飽きがこないのがいい。あとマイナーブランドが結構このタイプを採用していて、ケース全体のデザインやシルエットも多彩で面白い。
ちなみにマルチステップベゼルという名称は僕が勝手にそう呼んでいるだけで業界的には一般的ではないと思うのであしからず。シングルステップと区別する名称が他にないので。