先日、米国の写真家ビル・カニンガムさんが世を去りました。
『ニューヨーク・タイムズ』紙の彼の連載 "ON THE STREET” を通じ、40年近くニューヨークのファッションを独自の視点で捉え続けてきた彼の目は、年老いてもなお少年のようでした。
ビルはどんなセレブであろうと面白い服を着ていなければ撮ることはなく、彼にスナップを撮られることは、ファッショニスタの中では最大の栄誉とも言われています。
そんな彼のトレードマークのひとつが、仕事着にしていたブルーのワークジャケット。
米国が生んだ名門《ハミルトン》の角形モデル「カービー(KIRBY)」とともに。
ビルが腕時計をすることはほとんどなかったようですが、彼の気取らずもブレない生き方には、控えめでも芯の強い、こんな一本が相応しいのではないでしょうか。
彼を追ったドキュメンタリー映画 “Bill Cunningham New York”(米国 2010年)は必見です。
http://zeitgeistfilms.com/sitelets/billcunninghamnewyork/
心よりご冥福をお祈り致します。