夏だからでしょうか、シンプルであることが最近ブームのようです。
ファッション誌などでも多くの特集記事が組まれ、できるだけものを持たないミニマルな暮らしとか、ベーシックなアイテムを着回すノームコア的な提案が目立ちます。プロダクトデザインのジャンルでも、それこそ点と線だけで出来たような時計も紹介されます。ただ、間違っていはいないけど、なんだか奥行きを感じない。
一体シンプルとは何でしょうか。
加えないこと、切り捨てること、ありのままであること。いろいろ思い浮かびますが、想像する余地がある分、非常に難解で複雑。シンプルだからといって、必ずしも分かりやすいわけじゃない気がします。
”Simplicity" 7月の渋谷店のテーマです。
 

アンティーク 腕時計

 

装飾品であると同時に時を知る道具でもある腕時計は、基本的にデザインはシンプル。三針なんかは特にそう。時を知るという単純な目的のために作られたものであるから当然なのかもしれませんが、その魅力は複雑なムーブメントに拠る部分も少なからずあります。
複雑と単純が共存するというアンビバレンツを内包する腕時計。デザインやその他のポイントに焦点を当てて、そのシンプリシティを探ります。ご都合が合えば是非。