今回はステップドベゼルの腕時計を入手するというのが、個人的なテーマでもありました。
ステップドベゼルとは、フラットなベゼルが階段（ステップ）状に配されている特殊なデザインで、1940年代の限られた時期にしか見られないことでも知られる人気の高いジャンル。当然入手するのも難しいのですが、まるで金属の塊をくり抜いたかのような重厚感がたまらなく魅力的です。
今回持ち帰ったのは4点だけ。
右下から「オメガ」「モバード」「ロンジン」、最後の「アヴィア（Avia）」は細かく3段のステップが配されたトリプルステップドベゼルになります。
イチオシはモバード。コンディション、サイズ感、デザイン、全て文句無し。ブルースチールのテーパードバトン針とブレゲインデックスの組み合わせや、ケースの重厚感を際立たせる文字盤上の円周がポイントです。
ロンジンはこの3本の中で最も厚みがあります。ステップ自体が他よりも高く、ボリューミーな雰囲気が特徴。
オメガはステップのボリュームは控えめですが、外側にせり出したこのモデル特有の裏蓋デザインも存在感があります。
ステップドベゼル特有の重厚感やソリッドな雰囲気は、バンブーブレスレットとも好相性。
以前ご紹介したこちらのドイツ製腕時計「パラ・ネプチューン（para Neptun）」は、ステップが2段入ったダブルステップドベゼル。
こうして見てみると、決して有名とは言えないメーカーもステップドベゼルを採用していて、有名メーカーとも全く引けを取らないデザイン性を見せています。そんなところがアンティークウォッチの醍醐味。