仕入れでヨーロッパ各国を回っていて思うこと。
それは、日本の都市と違って古いものが大事に保存され、日常に溶け込んでいるということ。とりわけ建築はその最たる部分です。
100年前に建てられたなんてのはザラ。日本とは異なる自然環境や文化も大きな要素ですが、老若男女問わず古いものを大切に扱う精神が確固たるものとして人々に備わっているという印象です。アンティーク腕時計を探しまわって歩いていても、どこかその魅力と重なる部分を感じて、ふと立ち止まってしまいます。
ロンドンのアパート。モザイク状の壁面の風合いもさることながら、各階に振られた番号?がユニーク。


これもロンドンのアパート。とにかく大迫力。壁面のデザインが気になります。

煉瓦壁の模様が何とも言えない雰囲気に。白地で書かれているのはギリシャ神話の様々な女神の名前。

ドイツの遊歩道。息をのむほどの直線と鋭角によるシンメトリカルな魅力。

ドイツ・ハノーファーの市庁舎。20世紀の建築ですが、19世紀の雰囲気を持つ折衷様式。周囲の自然との調和もデザインの要素であることを教えてくれます。

個人的にはこれらの建築物に共通する幾何学的なデザインに惹かれます。歴史的な建築物でもそうでなくても、今でも日常で当たり前のように使われているのがなにより素晴らしいところ。
アンティーク時計のクラシックな雰囲気やユニークなデザインは同時代の建築とも相通じる部分で、当然ながら今でも使えます。何十年も前の作品が今でも色褪せないのは、優れて普遍的な美的感覚と実用性が相まった結果かのかもしれません。