控えめで他人の目を気にする国民性を持つ日本人にとって、昔から「金時計」というジャンルに対するパブリックイメージはあまり良いものとはいえませんでした。成金ぽいとか嫌味だとか、なんとなくオジサンが着けてる時計、みたいな。驚くことに最近の20代や30代の若い方も、そのような昭和の時代のイメージを持っている方が多いようです。

「自分にはまだ金の時計は早い」「もっと歳取ってからでいい」「とりあえずシルバーかな」

そんな声が若い方からよく聞こえますが、しかし声を大にして言いたいのだ。「金無垢時計はいいぞ」と。

ラグジュアリーな印象があるかというと、ヴィンテージの場合その素朴で繊細な文字盤デザインによって「適度に地味」という絶妙なバランスが保たれていて、フィットする服装のテイストも幅広いから1本あるだけで普段の装いのポテンシャルが一段引き上がる。また30mm前後の程よく小ぶりなサイズ感が品よく腕まわりをまとめてくれて、何よりまず人と被ることがない。そして唯一無二というヴィンテージの金無垢の柔らかい風合い。

少し背伸びしたドレスな日にも、ちょっと適当な格好して近くのカフェ行ってついでに買い物みたいな日でも、ちゃんと上品に仕上げてくれる魔法のアイテムと言ったらちょっと耳触りが良すぎるかもしれないが、結構そういうちょうどいいアイテムです。

というわけでルック撮りました。

 

LONGINES / 9KYG ‘DENNSON’ CASE 1937

 

 

SMITHS “DE LUXE” for BRITISH RAILWAYS / 9KYG, BLUE STEEL HANDS 1961

 

 

BRAVINGTONS LONDON / 9KYG, COPPER DIAL 1938

 

 

LACO / 14KYG RECTANGULAR CASE 1930’S

 

 

SMITHS “DE LUXE” / 9KYG, BLACK DIAL 1956

 

 

SMITHS “DE LUXE” / 9KYG, BLACK DIAL 1955

 

 

J.W.BENSON LONDON / 9KYG ‘DENNISON’ AQUATITE CASE 1955

 

 

TITUS / CHRONOGRAPH 18KYG 1950’S

 

 

GARRARD / 9KYG DENNISON CASE 1963