秋の紅葉と並べて語られることも多い、時を経て色付いた文字盤。この作為のない、時の流れと偶然が作り出す芸術的な文字盤の腕時計が今月のテーマ。その「時」というデザイナーが描き出す意匠はさまざまなスタイルを持ち、それらの作品は単なるエイジング以上の価値と魅力があります。
このテーマは毎年この時期にセレクトしていますが、個人的にいつも新鮮な気分で向かい合える。それは多分、advintageのコンセプトとほぼイコールだからかもしれません。
「人が造り、時間が仕上げをする。それによって古い腕時計は特別な魅力を放ちます。」
これはadvintageを立ち上げた際に試行錯誤したお店のコンセプトの中で最も核となる一文。バイイングやお店の方向性に悩んだ時は、いつもこのコンセプトを読み返して原点に立ち戻るようにしていますが、今回のテーマはこのイメージを体現するものになっていると思います。
中でも今回はエイジングの表情の違いがさまざまな異なるスタイルとなって文字盤にあらわれる、そのバリエーションもご紹介していきたいと思います。