英国のウォッチブランド〈スミス〉。最近はadvintageを知っていただくきっかけになっていることも多いかもしれません。僕がスミスに出会ったのは、イギリスに買い付けに行くようになって2回目の頃だったと思います。
当時僕自身はまだ今ほどヴィンテージウォッチを無数に見ていたわけではなく、コンセプトもあまり定まっていない頃でした。イギリス、ドイツ、フランスと三ヶ国を回っていて、一番心惹かれたのが金無垢の腕時計でした。それが一番多く手に入るのがイギリス、中でもスミスというブランドは、デザインがユニークで存在感がある、当時の僕にものすごく訴えかけてくるものがありました。
ベースはクラシック、でもクラシックという枠に収まらない世界観。古いのに新しい、そんなイメージ。
さらに、英国で初めて腕時計を国産化して、エベレストにも登ったのに、今では存在しないブランド。日本でいうセイコーのような確固たる実績があるのに、一般的にはそれほど知られていない。もうこれだけで僕の興味を引くには十分な存在でした。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、advintageはブランド推しはそれほど好きじゃないし、スミス専門のお店でもありません。でもスミスはadvintageのセレクトの基準というか、コンセプトを最もわかりやすく体現するブランドだと思います。
それなのに、今までほとんど特集という特集をしてきませんでした。渋谷の実店舗には並んでいるのですが、特にウェブ上やインスタグラムでまとめてご紹介するということはほとんどありませんでした。
というわけで今月のテーマは、”SMITHS, please!”。文字通り、advintageのヴィンテージウォッチのセレクトを最も体現する英国ブランド〈スミス〉が主役です。ドレスウォッチが中心のスミスですが、エベレスト初登頂で知られるエドモンド・ヒラリー卿の愛機、アクアタイトケースを採用したタフモデルもラインナップ。またスミスが英国の宝飾品店から別注を受けて製造した、毛色の異なるモデルにも注目です。

 

"Collection"ページに掲載する20点も一新しました。是非。