腕時計の針のデザインには、実に多くのバリエーションがあります。それがブルースチールとなると、針のデザイン性によって雰囲気が変わってくるのも面白いところ。

 

こちらは非常に繊細なイメージを持つ〈IWC〉の針。細身のバトン針が先端を鋭く仕上げられており、線の細い文字盤デザインにフィットしつつ芯の強い上品な存在感を強めています。
 

 

 

 

続いて葉っぱの形をした、リーフ針と呼ばれるデザインがこちら。先端が鋭く仕上げられている点は先ほどと同様ですが、膨らみを持たせた優美な曲線が最大の特徴です。
 

こちらの〈ウォルサム〉の腕時計の場合、やや太めのリーフシルエットが印象的。ブルースチールの面積の広さが、より力強い存在感を際立たせています。
下の〈ロンジン〉の対の腕時計はいずれもブルースチールのリーフ針ですが、少しずつリーフの太さが違います。
 

左の《ウィームス》はやや太め。ブルースチールのセンター秒針、ツートーンダイヤルも相まって、凝縮感のあるミリタリーテイストとの親和性を高めています。対して右は、すっきりとした文字盤レイアウトに合わせ、より細身のリーフ針で対応しています。
 

 

バトン針を先端に向けて太くテーパードがかけられたユニークなデザインがこちら。フランスの時計ブランド〈リップ〉が、まだメイドインフランスにこだわって製造していた頃の、上品かつ素朴な文字盤デザインが特徴の角形時計には、その針の形状からも意志の強さが伺えます。
その他、続きはまた追って。