本日から始まる、6月の渋谷店。
今月のテーマは、「スミスとクロノグラフと」
 

アンティーク 腕時計

英国の時計メーカー《スミス》は、結局自身ではクロノグラフを作ることはありませんでした。 非常にシンプルな腕時計がメインとなっていることはすでにおなじみ。それでは、その独特の雰囲気や魅力はどこからくるのでしょうか。
僕は、その答えがクロノグラフにあるのではないかと思います。
スミスは、時計だけでなく自動車関連のタコメーターなどの計器製造でも名を馳せたメーカー。ハイスピードという緊張した空間における視認性を追求する姿勢は、同時代の腕時計にもデザイン性の面であらわれています。
そのある種洗練されていない側面———瞬時の視認を求めた結果生まれた武骨なデザイン———にこそ、スミスの特別な魅力や味わいがあります。そこには同じ「計器」としてクロノグラフと相通じる部分があり、両者を見比べながらその世界観をお楽しみいただければと思います。
前回の買い付けでは、日本ではほぼお目にかかれないレアピースも含め、多くのスミスの腕時計が手に入りました。それらをまとめてご紹介する良い機会でもありますので、ご興味のある方は是非。