これまでこちらのブログで数回ほどですが写真でご紹介しているタワークロック。今回の買付け旅行でも数多く撮りためてきましたので、いくつかご紹介したいと思います。
買付けの度に歩く街で目にする教会などの古い建物や時計塔などに備え付けられた大時計は、日本ではめったに見られません。ヨーロッパの街には、大なり小なり必ずと言っていいほどこのような大時計を備えた建物が見られます。
それらのほとんどはデジタルではなく、古典的なタイプのデザイン。ローマ数字やスペード針といった意匠はもちろん、時計を飾る装飾などもクラシックな風情が感じられます。その時計の多くが何十年、あるいは百年以上前のものが多いというのもありますが、それらはあくまで自然に、街並に溶け込んでいます。特に歴史地区というわけでもなく、このような大時計がいたるところで見られるのは、ヨーロッパの人々の生活に根ざした重要な「文化」とも言えるのでしょうか。
まず1つ目はロンドンから。有名な駅舎の時計塔ですね。ローマ数字にスペード針という典型的なクラシックスタイル。文字盤上の美しい装飾も見事です。
2つ目は別の駅構内の時計。駅には当然ながら時計が多く見られますが、このようなクラシックなものが多いのも特徴的です。ローマ数字のインデックスに加えて、赤いアラビア数字で24時間のインデックスが備えられているのがポイント。
こちらは特に歴史的な建造物でもありません。街角の普通のカフェにもこんな時計が見られ、それもごく自然に溶け込んでいます。
これも地下鉄のホームにて。アールデコ・デザインの代表格とも言えるレイルウェイ・インデックスがクラシックなローマ数字とミックスされている点が新鮮ですね。
小さな駅のホームですが、こんな可愛らしい壁掛け時計というパターンも。
太陽をモチーフとした非常に荘厳なデザインも。とりわけ大規模で歴史的な建造物などに多く見られます。建物が豪華だと時計もそれに負けないデザインが必要ということでしょうか。
打って変わってモダンデザインの街頭時計。ドイツ鉄道に共通するデザインで、地下鉄駅周辺や駅ホームに同様のものが設置されています。これはこれでバウハウス的機能美がドイツらしいと思います。
最後は個人的に一番気に入っている一枚。何の変哲もない路上にこんなクラシックスタイルの時計が似合う街を歩くのは、なんとも気持ちがいいものです。
まだまだありますが、続きはまた別の機会にご紹介できればと思います。