ジュエラーズウォッチは英国のみにあらず、米国にも優れた老舗ジュエラーが数多く存在します。
アメリカンジュエラーといえばティファニーですが、例えば同じニューヨーク・ブロードウェイに本店を構えていた〈ブラック、スター&ゴーハム〉や、ポートランドの高級宝飾品展〈ツェル・ブラザーズ〉といった知られざる名門も、エテルナやモバードといった実力派のウォッチメーカーとコラボした腕時計を展開しています。
彼らはただ知られていないだけ。有名であることがすなわち名品という方程式を覆す、ジュエラーズウォッチの実力をまざまざと感じさせる傑作揃い。
今おフランスで行われてるコマーシャリズムの極致みたいなイベントでインフルエンサーが群がるブランドのランウェイと、街の一角のレンタルスペースでひっそりとやってる無名ブランドの展示会。良し悪しを分けるのは中身だという基本的な目線をカネの力で撹乱するハイブランドたち。かつて現地で見たそのやり方に対する違和感を忘れず、これからもきちんと良い腕時計を提案することを追求する。今月のテーマではそういうadvintageの本質的な部分を再確認することができました。