そこにあるのは新品同様の真新しいヴィンテージウォッチ。
80年、人の一生ほどの年月をまたいで今、目の前に在る特別感もそうだけど、じゃあ、今同じ物を作れと言われたら、多分それはできない。
シルバーケースの質感や文字盤の光沢、ゴールドの針やインデックスのざらりとした輝き。これらは製造時とほとんど変わっていなくても、その80年分の追体験は計り知れない輝きを放つ。
この〈シュトーヴァ〉の腕時計だけでなく、今回のコレクションは単なる「美品」といった既存の価値観を越えたところを見つめていきます。

 

 

 

 

デニムに色落ちしたデニムやダメージデニムがあるように、陶磁器に景色があるように、ヴィンテージウォッチにもエイジングや偶然の妙がある。それがないと、むしろ違和感すら感じる。
あるべきはずのものがない。その「違和感」がニューオールドストックの価値であり魅力。でもそれはエイジングした腕時計よりも絶対的に優れているということではなく、ある種デザインの一部と考えます。