advintageオリジナルのレザーベルト〈アノニム〉。過去に結構たくさんのカラーや革種でリリースしてきましたが、その初期から変わらず扱っているのが、ヌメ革モデル。

 

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ヌメ革とは表面仕上げをせず、ベジタブルタンニンなめしを施しただけのレザー。そのナチュラルな風合いも魅力ですが、このきれいな肌色の革が年季が入ってくると濃く艶のある飴色へと変容するエイジングこそ、ヌメ革の真骨頂と言えます。
アノニムのヌメ革もその例に漏れず、他のモデルと比べて格段にエイジングの色の変容度合いが大きいのが特徴です。
こちらがそのエイジングサンプル。

 

 

一番左の2本(16mmと18mm)が未使用状態。そこから右へ行くにつれて、エイジングの期間が長く、そして色も濃くなっていきます。一番右はもう別物みたいになってます。
これらは実際に着用したものではなく、表面に薄くオイルを塗り日光浴でエイジングさせています。
もちろんこうした下準備をせずそのまま使い始めてもきれいなナチュラルカラーを楽しめますが、ヌメ革は汗のかき方や環境によって良くも悪くもエイジングにムラが出るため、なるべくきれいなエイジングを求める方はこのようにある程度日光浴させてから使い始めることをお勧めします。これは多分、革好きの人にとっては使い始めの儀式みたいなものかもしれません。

上記の方法で行ったエイジングの日数とその色の様子は以下の通りです。注目したいのは、最初の2日で大きく色が濃く変わり、そのあとは徐々に濃くなっていくという様子。

 

▼未使用

 

 

▼エイジング1日

 

 

▼エイジング3日

 

 

▼エイジング5日

 

 

こんな具合です。あまり濃くしたくない人は1日だけで十分かもしれませんね。
ちなみにヌメ革ベルトの耐久性は抜群。特に強いテンションをかけて着用したりしない限り、年に数回オイルメンテナンスをしてあげるだけで数年は持ちます。
ふつう腕時計のレザーベルトというと、一夏の間着用したらその年の冬頃には乾燥と湿潤を繰り返してヒビが入ることもあり、着用頻度によってには1年持たない場合もあります。しかも腕時計用のレザーベルトは高級感を意識して表面に光沢のある塗膜加工を行っているものが多く、ひび割れが起こりやすい傾向があります。
ちなみにアノニムのベルト場合、ヌメ革に限らず表面の塗膜加工は行っていないためオイルメンテナンスが可能。そもそもイタリアンシュリンクレザーもなめしの過程でオイルを十分に与えられているので、ノーメンテでも1年以上は余裕で持ちます。
一般的な腕時計用のレザーベルトは、使いはじめが一番綺麗で100点満点だけど、使っていくうちにどんどんボロくなっていく。でもアノニムのベルトが目指すのは、使い込むことでどんどん魅力的になり、結果120点、150点になっていく、そんなレザーベルトです。
ちなみに今回のタイトル"Sun-kissed"とは、英語で太陽の光を浴びて健康に日焼けした様子を意味します。現地の人はエイジングした古着やレザーなんかをこう言ったりします。アメリカに「サンキスト(Sunkist)」って有名なジュースの会社がありますが、多分そこからきてるんでしょうね。