その独特の表情が味わい深い、《スミス》のアーリーモデル。
 

アンティーク 腕時計

とにかく、アクの強いアイテムとでも好相性をとることができる懐の深さ。これが最大の武器であり、醍醐味です。特に奇抜なデザインがあるわけでもなく、いたってオーセンティックでありながら趣がある。そんなキャラクターを活かして、今回もストリートスナップからこのモデルに合わせたいスタイリングをご紹介します。例によって4月のヨーロッパで撮影したものなので、季節感についてはご容赦下さい (汗)
ロンドンのマーケットにて。味のあるレザーのジャケットとラフに掛けたミリタリーバッグが主役ですが、キャスケットとヒゲがトレードマークのキャラクターも同じくらい存在感があるおじさん。金のブレスレットをさりげなく合わせているところからも、彼のセンスの良さを感じます。金無垢時計を合わせるとしても、デラックスよりアーリーモデルのほうが断然いい。
 
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パリのマーケットにて。バーバリーとストール、いずれもベージュで合わせた優しい色遣いが人柄にも表れています。こういうお上品なカジュアルスタイルにも、スミスはうってつけ。
 
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デニムシャツにシャツジャケットをボタン全留めという、意外とやっている人の少ないコーディネート。おそらく色や素材感の合わせ方やボトムとのバランスを間違えると、一気に坊ちゃん風になってしまう、センスの問われるワザなんでしょう。カラシ色のソックスとかもほんとに上手いと思う。ロンドン・コヴェントガーデン。
 
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まず目に飛び込むトップスの存在感。全体的に色褪せたカラーリングや、味のある素材感で構成したスタイリングの場合、腕時計以外ならシルバーのリングとかブレスを適当にあしらうだけでコーディネートが完成しそうですが、腕時計の場合は意外と難しい。がんばりすぎない、エフォートレスな雰囲気のアーリーモデルだからこそ、このスタイリングにも絶妙にフィットするし、サイズ感もちょうどいい。ロンドンのマーケットにて。
 
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適度にシンプル、適度にクラシック。いろんな意味で「ちょうどいい」というのがスミスのアーリーモデルですが、実際は「デラックス」の数倍希少。ほぼ1946年から1950年までの間しか製造されていなかったので当然と言えば当然です。
とにかく入手が困難で、今回こちらにご紹介したものを含めようやくまとまった数とバリエーションでお見せすることができました。デラックス以前の、スミスの腕時計の黎明期に見られたプリミティブな表情は唯一無二。是非渋谷店の方でもご堪能いただければと思います。
 
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