クロノグラフ

腕時計のデザインは様々。文字盤のデザインも様々。
本来時間を知る道具であり、さらにその派生的な機能を備えたクロノグラフは、時計の中でも独特の存在感を放ちます。
文字盤に横溢するように配されるインデックスや、分積算計や永久秒針といったサブダイヤルなど、元々軍用に開発されたミリタリーウォッチならではの武骨さも人気の秘密かもしれません。
さて、そのようなミリタリーユースという特殊な用途のため、クロノグラフは視認性を最大限に高める設計がされています。クロノグラフの文字盤には様々な情報が凝縮されている一方、使用者が実践時に必要な情報を一目で把握するために、数字やインデックスのデザインが工夫されていたり、情報を区分けするためにダイヤルが色分けされていたりという点がそれです。
そのデザインには一応共通性があるものの、ブランドやモデルによって実に様々。今回いくつかピックアップしたものはいずれも決して有名なブランドではなく、むしろほぼ無名とも言わざるを得ません。しかしながらそのグラフィカルなデザインは、武骨さ、上品さ、可愛らしさといった様々な要素が同居する、大変ユニークなルックスに仕上がっています。
クロノ

クロノ

シンプルな三針時計よりも複雑で大きなムーブメントを搭載しなければ行けないため、ケースは比較的大振りになりますが、それでも35mmから大きくても38mm程度。ただし、写真の《ウィサ “WISA”》はクロノグラフの中でも意図的に小振りなサイズに機能を凝縮した、ベビークロノと呼ばれるジャンルの腕時計。こちらも毛色の異なる魅力があります。
今回ご紹介したクロノグラフはいずれも1940年代。クラシックをベースに、ミリタリーやワークといったカジュアルな装いと好相性。タイドアップにキメキメのドレススタイルにはあまり向かないかもしれません。アドヴィンテージでは少し肩の力の抜けたクラシック・カジュアルなスタイルを主にご提案していますが、そのイメージに最も近いラインかもしれません。
タキメーターやテレメーターといったクロノグラフの主要な機能やデザインについては割愛します。余計なウンチクは抜きにして、ぱっと見てかっこいい。そんな腕時計達です。
《グラディエーター “Gradiator”》は現在販売中、それ以外の3点も販売予定となっています。是非。
☞《グラディエーター “Gradiator”》
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