Monthly Collection 更新しました。今月のテーマは "Colored Dials" です。
時計の文字盤といえば「だいたい白、たまにミリタリーウォッチで黒」みたいなイメージですが、かつてはそれ以外のカラーで彩色された文字盤の腕時計もありました。それは主に1940年代から50年代に集中し、当時のデザイナーたちが挑んだマンネリズムへの挑戦でしたが、その後姿を消してしまった儚い存在。
特に多いのがブロンズダイヤル、次の多いのはグレーダイヤル。あとは2色を塗り分けたツートーンダイヤル、というのがバリエーションの中心。しかしカラフルといっても実際はそれほど多くの色が用いられているわけではないですが、それゆえ決して突飛ではなく、クラシックな佇まいはきちんと担保されているというのがポイント。
また色自体は少なくても、例えばブロンズダイヤルは薄紅色だったり赤銅色だったりオレンジだったり、はたまたサーモンピンクだったりとその色味は実に多種多様。白なのかピンクなのかよく分からない桜色のような、ダイヤルカラーの機微に触れてみたい今回のテーマです。
桜の花吹く春。モノクロなイメージの腕時計のダイヤルに少しでも彩りを加えられたら。