今月のサブコレクション、テーマは”Taubert & Fils”。俗に言うボーゲルケースです。中でも特に1930年代〜40年代初頭の古い個体に絞ってセレクトしました。

フランソワ・ボーゲルは完全防水腕時計の代名詞ロレックスがオイスターケースを発表するもっと前、19世紀末から様々な防水構造を持つケースを発明・製造していた防水ケースの始祖。ボーゲルの死後、娘のルイザが事業を引き継ぐも1924年にタウベルト社(Taubert & Fils)によって買収されますが、その事業内容は変わらず引き継がれ、全ての個体にフランソワ・ボーゲルのイニシャル”FB”と鍵のブランドロゴが刻印されるため、ボーゲルケースあるいはFBケースと呼ばれることが多いです。

このFBケースを採用するウォッチブランドは多く、代表的な例は言わずと知れた雲上の名門〈パテック・フィリップ〉。優れた加工技術とともに、異彩を放つさまざまなケースデザインにも注目です。