As a Leather Bracelet.

今回キュレーションするマイクロウォッチというシリーズは、メンズウォッチと同じデザインを持ちながらサイズダウンされているという稀有な存在。しかしながらその仕様にはいくつかの共通項があります。

その代表的な点は、多くがスクリューバック式あるいはクラムシェル式の防水ケースであること。小振りだけど肉厚でしっかり存在感がある、それに呼応するかのように文字盤もデザイン遊びに逃げない、極めて実用主義的な配置。ケースサイズも何故かほぼ共通して「直径24mm、ラグ幅12mm」に統一されています。

今回はこの形状に寄り添いつつ、それを最も活かせる付属レザーストラップを特別に製作しました。メンズ、レディース兼用できるレングスはもちろんのこと、厚さ3mmとボリュームを持たせつつ、いわゆる捻を入れたクラシックかつ存在感強めのシルエットに仕立てることで、レザーブレスレットのような世界観を持たせました。

 

勘のいい人はお気付きかもしれませんが、このレザーブレスレットの原型は、今年リリースしたジグソー・オープンエンドです。今回のマイクロウォッチシリーズはいずれも1930年代〜40年代に製造されており、それらは固定式ラグ、いわゆるパリス菅仕様の個体も散見されます。これに従来のオープンエンド式を取り付けるとシルエットが崩れてしまうので、それを回避するために合わせ部分が面一となるこのジグソー仕様を採用しました。

今回全てのマイクロウォッチシリーズには、この特注のレザーブレスレットが付属します。それはただ単にこのシリーズを普通のレザーストラップで提案するのは片手落ちだと思ったからです。かなり以前から長らくこの点に頭を悩ませていたのですが、昨年企画したジグソーオープンエンドを厚手仕様にしたことがブレイクスルーになりました。そして一昨年から展開している1940年代のエルメスライクなチェーンブレスレット。24mmのボディはあたかもチャームのような役割を果たし、ラグジュアリーなメタルブレスレットと化します。

 

 

4年間このジャンルの個体を集めてきましたが、その裏でこうしたadvintage独自の試みが点と点で繋がり、ようやくマンスリーテーマとしてリリースできたことに、個人的にホッとしています。

余談ですが、依然伝統的な女性像が根強かった1930〜40年代において、この種のメンズライクなルックスのレディースウォッチの需要がどこまであったかは不明です。ただ実際、華奢でデコラティブな、いわゆる典型的なレディースウォッチと比べて圧倒的に稀少なのは、ある意味当時のニーズを物語っているのかもしれません。