数多くのバリエーションを誇るスミスの代表作「デラックス」ですが、センターセコンドモデルは意外と少ない。透明感ある赤い塗料が印象的なアローモチーフを持つ独特のデザインで、スミスのアイコン的存在にもかかわらず、特に無垢のケースでは極めて少数。

理由はやはり、1958年にリリースされたデラックスの後継機種「インペリアル」の存在にあります。インペリアルとともに発表したCal.0104は、全て本中三針のためスモールセコンドモデルはありません。インペリアル以降もデラックスは製造が続けられたものの、上述の関係でスモールセコンドのみに限定され、インペリアルとの差別化を図られました。

つまりデラックスのセンターセコンドモデルは1953年から58年までの5年間しか作られていないのです。このシリーズの放つ特別な存在感は、こうしたストーリーから来るのかもしれません。

昨今スミスのハイエンドモデルの個体数は急激に減少しており、金無垢のアクアタイトモデルや初期の無垢ケースシリーズといったレアモデルもさることながら、こうしたユニークな背景を持つ意外なモデルも注目を集めています。