最近advintageでこの1940年代のチェーン型ウォッチブレスレットの取り扱いを始めてからというもの、集めてくれる現地のディーラーから「まだ買うのか…?」と引かれるほどの状況なわけですが、このアイテムの原風景というか既視感の源泉がこのドッグタグ。
ドッグタグ(認識票)というと第二次大戦で兵士が身につけていたIDで、米軍はネックレスでしたが英国軍はこのようなブレスレットタイプでした。年代的にもほとんど一致するのも興味深いですが、この既視感が僕自身最初にこのウォッチブレスレットに出会ったときに感じたものでした。
レクタンギュラーウォッチに合わせると、ほぼ同じシルエット。角型だとちょうどこのドッグタグのように、やや細身のチェーンブレスレットでもいい感じ。
この腕時計×チェーンという新鮮な組み合わせにもかかわらず突飛なイメージがなく、実際に多くの方に受け入れられている理由は、もちろんエルメスのブックルセリエ(Boucle Sellier)に酷似しているというのもありますが、この既視感に由来するものではないかと思います。
ちなみにこのドッグタグは当時の英国海軍中佐(Commander of Royal Navy、ジェームズ・ボンドと同じ笑)だったキース・マクニール・ウォルターのもので、たまたま先日の買い付けの際ロンドンの蚤の市で出会いました。調べたらどうやら彼はのちに海軍少将まで上り詰めた大物軍人でした。”C of E”は英国国教会(Church of England)で本人の宗教もドッグタグの記載事項となっています。
