いわゆるブレゲ数字とブレゲ針。1783年にアブラアン・ルイ・ブレゲが考案されたとされる軽やかなカリグラフィのアラビア数字と、円を少しずらして重ねた「ホロウ・ムーン(中空の月)」と呼ばれる独特のエレガントなモチーフを持つ時分針。
特に時分針の深く美しい青の色彩は、スティールを焼き上げてコーンフラワーブルーに発色させる伝統技法「青焼き」によるもの。それまで金色が一般的だった時分針の色をブレゲが青焼き針を採用したことで、それ以降の時計のアイコン的な針色となりました。
このいわば「フル・ブレゲ」スタイルは、その後多くのウォッチブランドによって模倣されました。とりわけクッションケースとブレゲ数字&針の組み合わせは、その最も古典的な腕時計スタイルとしていつの時代も色褪せない魅力を誇っています。
事実、この2つの腕時計の間には、実に約30年もの製造年の差があることには驚くばかりです。