今月はadvantageが心酔して止まない1930年代を彩る数々のデザイン群を考察します。

中心となるのは、当時突如として生まれたステップベゼルやデコラティブラグといったピーキーな造形、セクターダイヤルに代表されるプリミティブにして極めて完成度の高い文字盤デザインなど、この時期を過ぎると姿を消すレアなディテール。

これらがこの時期にしか作られなかった理由は、単にアール・デコというトレンドの衰退だけでなく、デザイン自体が大量生産に向かなかったためと推察されますが、中には後年も定番として根強い支持を保ったものも一部存在します。