セレモニーが増えるこの季節、advintageにもちょっといい時計を探しに初めてのヴィンテージウォッチを選びに来られるお客様も多くなります。そこで今月は、初めてのヴィンテージに相応しい腕時計を、advintage目線でセレクトしてみたいと思います。
テーマは「ファースト・ヴィンテージ」。だけど、ありきたりなエントリーモデルを紹介するつもりは毛頭ありません。エントリーモデルにしてスペシャル、それくらいの熱量で、永く付き合っていける伴侶となりうる一本を探す一助となれば幸いです。
ヴィンテージウォッチにとって「使い分けの美学」は欠かせないものと思っています。ドレスウォッチにはドレスウォッチの、スポーツモデルにはスポーツモデルの着用シーンが決まっていて、そのシーンにあった腕時計をチョイスする。ある種の面倒くささに醍醐味を見出すというものですが、そもそもヴィンテージウォッチというジャンルで最近の腕時計みたいな汎用性の高いものが極端に少ないという、表裏一体の問題が存在していることも事実です。
今回は、敢えてその汎用性にチャレンジしたい。「ドレッシーにしてタフ」という良いところ取りのレアピースを中心に、最初に手にとるべきヴィンテージを探求します。