名機"T18"を搭載した《リップ》の角形時計が入荷しています。
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前回ご紹介したラウンド型のリップから時代をさかのぼること約20年。1940年代のクロームプレートケースながら、摩耗やダメージがほとんど見られず、かなり良いコンディションをキープした一本です。しかしながら希少性やコンディション云々よりも、やはり注目したいのはデザイン性の高さ。
 


ツートンダイヤルに配されるレイルウェイ・インデックスをはじめとした幾何学的な線の配置、アラビア全数字インデックスも四方の数字のみ太字で描かれていたりと、ユニークかつハンサムなデザイン。反面、余計な装飾を排したストイックなケースデザインは、華奢なイメージのある一般的な角形時計とは一線を画しており、その控えめな佇まいにも質実剛健な魅力を感じます。
紳士用のドレスウォッチとして宣伝されたこともあり、ボタンダウンシャツとの相性の良さは言うまでもありません。かつて英国の名宰相ウィンストン・チャーチルに贈られたとされる腕時計でもあり、ジェントルマンにも愛されるデザインであったことは確か。アメリカンウォッチのような華麗さはないものの、その力強さが存在感を際立たせています。
 

角形時計は、何となくオジサンくさいとか古くさいとか、丸形に比べてとっつきにくいという声をよく耳にします。しかしながら、これほどバリエーションが豊富で、合わせ方次第で幅広く個性が発揮できるジャンルは他に類を見ません。特に様々なタイプのベルトと相性が良く、ベルトを替えるだけでもがらっと印象を変えることができるのも強みです。
さらに今回のLIPのルックスであれば、より男らしいスタイリングにもフィットします。Tシャツ・軍パン・コンバースといったアメカジ要素の強いアイテムにもそれほど違和感なく合わせられます。
 

個人的にはコードブレスレットなど小物を合わせるとより雰囲気を出せそうだなと思います。角形時計はその形状ゆえにブレスレットやバングル感覚に近い部分があり、重ねてつけるとよりボリューム感も広がります。インパクトのあるTシャツにも負けません。
 

街中でも角形時計をしている男性はあまり見かけません。本来は紳士用のアイテムとしてアール・デコ期に生まれたクラシックなデザインで、慣れない方にとってはちょっと敬遠してしまうのかもしれませんが、今それが逆にとてもユニークで魅力的なジャンルだと思います。男女兼用で使えるところも隠れた魅力のひとつです。
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